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 FRP再資源化実証センター 活動報告 
第3ステージ 基盤の強化、拡大をめざして

 
廃FRP再資源化−現状と課題2006−

東海林 芳郎((社)強化プラスチック協会)


 
1.はじめに

(社)強化プラスチック協会の廃FRP再資源化の取り組みの経緯は、平成11年に「セメント原燃料を中心としたマテリアルリサイクル」を進める事業計画を策定し、次いで平成12年経済産業省、NEDOの助成研究「廃強化プラスチック製品再資源化実証システム研究」を経て、実証研究で得られた技術ノウハウを基に平成14年4月から栃木県真岡市にて(梶j富士田商事に協力し再資源化事業をスタートさせた。その後は安定操業に側面から協力するとともに各地の再資源化事業所と連携し、基盤の強化拡大につながる活動を行っている。
以下に廃FRP再資源化事業の現状と課題について報告する。
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2.再資源化プラントの稼動状況

栃木県真岡市にある再資源化(中間処理)プラント兜x士田商事ジャパン・フジ・リサイクルセンターは事業開始から4年半が経過した。セメント原燃化処理実績は初年度の平成14年6,600トン、平成15年7,500トン、平成16年8,700トン、そして平成17年9,300トンとセメント工場への納入量も毎年増加しており、概ね順調に推移したといえる。廃FRP材の収集、受入れの状況は、FRP成形工場から出る廃材、端材が大部分を占める。廃FRPの種類としては浴槽、防水パン、給水タンク、ヘルメット、トレイ、覆蓋等と多岐にわたる。また工程廃材として電気絶縁シート材、自動車部品成形屑、浄化槽成形端材などがある。
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3.使用済み廃FRP製品の処理状況

市場から排出される使用済み廃FRP製品について見ると数量的には1割に満たないが件数は年々増えている。ジャパン・フジ・リサイクルセンターにおける使用済み品の処理実績を以下に示す。給水タンクは平成16年34件(31トン)、平成17年74件(84トン)、浴槽は平成16年28件(50トン)、平成17年31件(54トン)処理している。給水タンクはビル、マンションの取替え工事から、廃浴槽は主に旧公団のリフォーム工事から排出されたものを回収している。他にヘルメットが平成16年25件(35トン)、平成17年27件(41トン)、トレイが平成16年6件(18トン)、平成17年4件(15トン)などの実績がある。また、スポット的には水泳プール改修工事から出たFRPプール部材を回収処理した。さらに、新しいものでは東京電力の電力ケーブル用FRPトラフ撤去工事から排出された廃FRP材の処理を行った。平成17年の秋に始まり17年は5回(10トン)、平成18年の今年はこれまで13回(41トン)処理を行っており、現在も継続中である。本物件は神奈川磯子エリアをリサイクルモデルケースとして実施したもので、今後別エリアへの展開も予定されている。
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4.課題となる前処理対策

使用済み廃FRP製品には給水タンクや浴槽の様に、金属ボルトや金物等が着いたまま排出される場合があり、破砕刃の破損を防ぐため、これらを事前に除去する必要がある。また、建築解体工事では充分分別されずに排出される場合が多く、これらの対応が課題となっている。
現在、FRP廃棄物の収集、運搬を担っている五光物流鰍ェ中心となって回収品の前処理(解体、分別)を自社で行う計画を進めている。実行には積替保管の許可の取得が必要であり、今年度の取得を目指している。これが実現すれば収集物の保管場所が確保でき、かつ効率的な分別が可能となり、使用済み廃FRPの受入れ対応力が高まることが期待される。
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5.各地に広がる再資源化拠点

栃木・真岡で事業がスタートしてからの4年余で協会関連の廃FRP処理事業所の数が全国で7ヶ所になった。廃FRP再資源化の基盤拡大につながる動きが確実に広がっているといえる。
平成17年には下関で西日本マリーンリサイクル梶jが処理事業をスタートさせた。同社は、国土交通省のFRP廃船リサイクルプロジェクトのプロセスを導入した事業所であり、日本舟艇工業会が推進する廃船リサイクル事業において中間処理事業所に指定された。また、富山県では木村産業鰍ェ真岡のプラントを参考にした破砕設備を導入し事業を開始した。成形工場に近い立地を背景に、廃FRPを収集し、現在毎月約100トンセメント原燃料に処理している。さらに北海道室蘭の日鉄セメント鰍ナは自社工場内に破砕設備を導入し、平成18年5月よりセメント原燃化処理を開始した。このプロジェクトは「広域北海道有機素材循環利用ネットワーク研究会」を経て実現したものであり、この研究会には北海道FRP工業会が参加している。各事業所では、廃FRP受入れの拡大を図っており、FRP協会からも浴槽、プールなどの部会や浄化槽等関連工業会を通じ、成形工場から出る工程廃材を再資源化に向けてもらう様働きかけを行っており少しずつではあるが成果が出て来ている。
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6.広報活動

定期的に再資源化事業の現状を国や自治体に報告し「FRPはリサイクルできる材料である」ことをPRしている。経済産業省の廃棄物処理・リサイクルガイドラインに取り上げられている。また、FRP製品を使用し続けてもらうために、リサイクルを指向する企業、業界や自治体、教育委員会等へのPRにも努めている。東京電力の電力ケーブル用トラフの事例はその成果のひとつといえる。その他協会誌、「工業材料」、「(社)全国工業高等学校好調協会誌「工業教育」および(社)日本空調衛生工事業協会誌「空衛」への投稿を通じPRを行った。今後も各方面へのPRを積極的に行っていく。
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7.おわりに

近い将来予想される使用済み廃FRPの大量排出の動きはまだはっきりとは見えないが、社会やユーザーからのリサイクルを求める声は確実に大きくなっている。その声にこたえ「FRPはリサイクルできる」と認知されるために、FRP関連各界の協力をいただき、特に使用済み廃FRP製品については再資源化実績をさらに多く積み上げ、廃FRPリサイクルのより良いしくみ作りにつなげていきたい。
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